CBC放送センター

所在地 :名古屋市中区新栄一丁目3−8
  名古屋の夜空に浮かぶ、不思議な円盤群を目撃された方がおられるだろうか。久屋大通より東、広小路通りよりやや南、夜目にもくっきり白とオレンジ色に彩られ、8個程度がリング状に縦に連なっている。
 実はこれは、CBC放送センター屋上のアンテナがライトアップされているもので、恐らくこれは、テレビ塔のライトアップと並んで、名古屋の夜景の名所?となるのではないだろうか。
 当の建物は、CBC会館(本館)の裏手、広小路通りから1ブロック南の裏手にあり、CBCのスタジオ機能の増強のために、新たに放送センターとして建てられたものである。
 周辺は、事務所や飲食関係の小規模な建物が混在する雑多な環境で、景観的にあまり良好とは言い難い地区である。
 建物の内部空間は、「働く人に優しい空間」をテーマに、汎用スタジオ、ラジオ用スタジオをはじめ、規模や機能的に異なる関連諸空間が巧みにプランニングされ、快適に、使い易く、かつコンパクトに収められている。また「市民参加の放送局」として、CBC会館のCBCホールと、こちらの汎用スタジオを、イベントの折に開放することも考えられており、その際に、一般市民の動線計画上必要となる空中歩廊(ブリッジ)が設けられており、これは非常時の避難経路としても考えられている。
 外部空間的には、本館の建物のデザインモチーフが縦方向ガラス面主体であるのに対し、こちらは水平方向を主張としリブを巡らせ、マッシブな仕上げとするなど、対比的な関係性をつくり出すことによって、逆説的に一体感をつくり出している。
 都市景観、周辺環境の向上という観点では、側壁をオーバーハングさせたり、前面道路からセットバックさせてタクシーベイとし、また電柱・電線を整理するなど、周辺の環境の改善にも配慮がなされ、最初に触れたアンテナのライトアップと併せて、「魅力ある景観の形成」に付与している。
 市民に開かれた、21世紀に向けての情報発信基地=メディアファクトリーと呼ぶに相応しい建築である。
(増田忠宏)
構  造
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
階  数 地上7階 地下2階
延面積 
15,561.30u
建築主  中部日本放送株式会社
 代表取締役 横山健一
設計者  久株式会社 竹中工務店
 名古屋支店
 設計副部長 佐藤積義
施工者  久株式会社 竹中工務店
 名古屋支店
 総括作業所長 茨木清和

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